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『か、かがみ・・・』 『こんばんわ、こなた。』 「いきなりだから、ビックリしたよー。前々から言っててくれれば良かったのに。」 こなたの部屋は思ってたより汚くなかった。なんとなく、安心した。いつも遊びに行っていた、こなたの部屋のようだったから。 「いや、ただ近くを通ったからさ。抜き打ちで来てみただけよ。」 「抜き打ちって・・・テストじゃないんだから。」 ぶつぶつ文句を言うこなた。でも、なんとなくだけど、喜んでくれてる。 自惚れかもしれないけど、確信はないけど、こなたの機嫌が良いと思った。 「いきなり、悪かったわね。迷惑じゃなかったかな?」 「迷惑だと思うー?」 こなたはニヤニヤしながら私の顔を見る。こいつ、私をからかってそんな楽しいのか? 「・・・そ、そんなのあんたじゃないと分かんないわよ。」 「迷惑なわけないじゃーん。むしろ嬉しいぐらいだよ。ご飯はー?」 「食べたわよ。今日日下部と峰岸と遊んできたの。」 「みさきちと峰岸さんかー。どーだった?」 些細な話は私の耳を通過するだけ。それよりも胸の鼓動を押さえるのが難しくなってきた。 この部屋の匂い。こなたの雰囲気。こなたの声。こなたの表情。全てが私をおかしくする。 顔が熱い。絶対真っ赤になってる。抑えようとしても止まらない。私から、熱と想いが溢れる。 「・・み?かがみってば?」 「えっ?あ、ごめんボーッとしてた・・・」 「何ー?そんなに私に会えて嬉しいかね?」 どうも私の周りのやつらは私の心を読めるらしい。ならば、私だって、仕返しをしたい。 「・・・そうよ。悪い?」 「おぉぉ、かがみってば大胆。デレキャラに転職したの!?」 「するかっ!」 「相変わらず鋭い突っ込みだね。まぁ座りなって。お茶でも準備するから。」 こなたはそう言ってキッチンに消えていく。 嘘をつきたくなかった。だからこんな大胆な事を言ってしまった。 でも、素直なのも、悪くないって思った。 ‐‐‐‐ 「今日泊まっていく?」 「えっ!?えっと・・・」 そこまで考えてなかった。ただ勢いで来てしまったからな。勢いって怖いな。 「今日はもう少ししたら帰るわ。」 「えーなんでー?」 キッチンからひょこっと顔を見せる。残念そうな顔も、私は好きだ。 今日は、友達として、こなたに会いにきたんじゃない。自分を変えたくて、今の辛い現実を変えたくてこなたに会いに来たんだ。 「遠慮しなくてもいいんだよ?」 「大丈夫よ。あんたも立て込んでるみたいだし。」 部屋の奥で光を発しているパソコン。画面には昔見せられたギャルゲー。一緒に画面に釘付けになってたっけ。 あのキャラは確か。 「立て込んでるっていうかギャルゲーだし。」 「懐かしいね、あれ。」 「かがみ覚えてたんだ。ちょっと意外。」 忘れられない。 あのキャラは、ツインテールに、赤いセーラー服。そして。 「覚えてるわよ。変わらないね、こなたは。」 ツンデレ。 こなたがあのゲームの中で一番好きなキャラ。 それを聞いたとき、恥ずかしかったけど、それよりも、嬉しかったんだ。 「そうでもないよ。私も・・・」 「私も?」 「・・・前を見て、前に進んでるよ。もう、振り返らないんだ。」 すぐにこなたが言いたい事が分かった。それは今の私には辛くて、悲しくて、切なくて。 「かがみは?」 それでも、進むんだ。 「私はね、進むために、こなたに会いに来たの。こなたに会わなきゃ、進まないの。」 ずっと縛られてた。でもやっと鎖を切れた。雨も、もう降っていない。 だから今日は、止まった季節を動かしたい。 「こなたに聞いて欲しい事があるの。」 「かがみ・・・」 こなたを傷つけた。こなたを拒絶した。こなたを泣かせた。それでも私は。 「私は、泉こなたを愛してる。」 こなたが茶わんと煎餅を乗せたお盆を落とした。大きな音が聞こえなかった。 ‐‐‐‐ 床に落ちた湯飲みから零れるお茶。散らばる煎餅。それさえも目に入らない。 私の目にはこなたしか写っていない。私はゆっくりこなたに近づく。 「こなた・・・」 こなたは信じられないっていう表情をしている。当たり前だ。 私だって、こんなことになるなんて、4ヶ月前には想像していなかった。 段々こなたが近くなっていく。 「私は、苦しかった。あの日からずっと。謝りたくて、元に戻りたくて、後悔していて。」 「・・・でも、それは私が悪かったから・・・」 「違う!こなたは、悪くない!私が弱かったから、本当はこなたの事、好きだったのに・・・」 「かがみ・・・」 こなたまであと1メートル。こなたの体は寒さに耐えるように、震えている。 「私、彼氏いるよ?」 「・・・知ってる。」 胸に突き刺さる痛み。想像していたけれど、こんなに痛いなんて。 でも泣かない。逃げない。私は負けない。負けたくないんだ。 「かがみは、私を拒絶したんだよ?」 「・・・知ってる。」 「私、前に進んでるよ?」 「・・・知ってる。」 「じゃ・・・なんで?」 こなたの目が潤んでいる。それがこなたをもっと愛しく見せた。 「・・・止まらないの。抑えても抑えても、止まらない。こなたが好き・・・勝手だって、分かってるけど・・・こなたをたくさん傷つけちゃったけど・・・」 私は、全てをぶつけた。 「泉こなたの全てが好き・・・どこが好きで、どこが嫌いなんてない!全部大好きなの!・・・ずっと、傍にいて欲しいの・・・」 息が荒い。全てを吐き出したからだ。大切にしてきた想い全部。 でも、ちょっとだけ後悔してしまった。 「うわぁぁ・・・ぁぁん・・・っひぐ・・・」 目の前にいる蒼髪の小さな少女が、泣き崩れたから。 「うぁぁん・・・うわぁぁん・・・」 声を上げて、泣いていた。まるで生まれたばかりの赤ん坊のように、泣きじゃくっていた。 「こなた・・・」 私はこなたを強く抱き締めた。強く、優しく。こんな事しか、私はこなたにしてあげられなかった。 私の腕の中にいるこなたはすごく小さくて、弱々しく震えていた。あの日の私のように。 髪を撫でた。ぎゅっと力を入れて抱き締めた。背中をさすってあげた。 でも、私は無力で、すぐにこなたを泣き止ませることはできなかった。 それがすごく、切なくて、もどかしかった。 ‐‐‐‐ 街が静寂に包まれている。たまに車やちらほら人が通るだけ。騒がしい喧騒も今は聞こえない。 駅のデジタル時計は4時を示している。 後悔していないって言ったら嘘になる。こなたを泣かせてしまったから。あの日のこなたも、こんな気分だったのかな。 『ごめんね、こなた・・・ごめんね。』 『えっぐ・・・ひっぐ・・・』 こなたの涙が鮮明な映像として、頭に残っている。こなたが泣いているトコなんて、記憶になかった。 今もまだ、こなたは部屋で一人泣いているのかな? 『ごめんね、4ヶ月前も、今も・・・ごめんね。』 何回、ごめんね、って言ったか覚えていない。私には謝るしかすべはなかった。 どのくらいだろう?かなり長い時間、こなたを抱き締めていた。こなたが泣き止むまで抱き締めていた。 『・・・もう・大丈夫だよ・・・かがみ』 『うん・・・』 泣き止むと同時に、大丈夫とこなたは言った。その意味を理解した私は、こなたを解放した。 本当は離したくなかった。もっともっと、こなたを感じていたかった。 『返事・・・できたら、欲しいな。』 『・・・うん。』 『いつでも、いいから。何日、何週間、何ヵ月、何年後でもいい。ずっと待ってる。』 自分がこんなにエゴイストだとは知らなかった。こなたはあの時、返事はいらないって言ったのにね。 『こなた。』 『・・・』 『ごめんね・・・自分勝手で。ごめんね・・・傷つけて。好きになって、ごめんね。』 『・・・ひっく・・・』 好きになって、ごめんね。よく泣かないで言えたなーって思った。 好きなのに、傷つけてしまう。違う。好きだから、傷つけてしまうのかも、しれない。 だから、ごめんね。 『・・・またね、こなた。それまで、元気でね。』 それだけ告げて、私は夜の街に戻ってきた。また泣きそうになっていたこなたを残して。 きっと、ダメだろうな。でも、泣きたい気分じゃない。むしろ清々しい。これが、『進む』って事なんだ。 さぁ、帰ろう。時計はいつの間にか6時になっていた。電車が、街が動き始めていた。 ‐‐‐‐ あれから、1週間。大学の長い夏休みはまだまだ終わらない。 熱いと思ったらいきなり天気が崩れたり、冷え込んだりする日々が続いている。 でも、私は嬉しい。私の中の止まっていた季節が動いていると実感できるから。 ファミレスから見える外の風景は雨。カエルは、喜んでいるだろうな。 「柊は頑張ったと思うぞ。後悔してねーんだろ?」 「こなたを傷つけた事は、後悔してる。でも、私は納得してるよ。」 「柊ちゃんは優しすぎるのよ。誰かが喜べば、必ず誰かが悲しんでるって前にテレビでやってたわ。」 日下部や峰岸は私を励ましてくれている。 1週間前、こなたの部屋で起きたことをありのままに打ち明けた。 「あとはちびっ子しだいだなー。」 「きっと、ダメって言われるよ。」 「まだ分かんねーってヴぁ。」 「ううん。あいつね、私に言ったの。私は、前を見て、前に進んでる、って。意味分かる?」 それはきっと、私への特別な想いを捨てたって事。もう振り返らないって事。 「柊ぃ・・・」 「いいの、気にしないで。言ったでしょ?私はこれで良かったって思ってる。」 「柊ちゃん・・・」 「何よ、二人共。私ならダイジョブ。ホラ、今日は私のおごりだから。」 「柊ぃ・・・」 「まだ何かあるの?」 「ミートボール頼んでいいか?」 可愛らしい八重歯を見せて、日下部はにかっと笑った。・・・ありがとう、日下部。 振り返らない、か。私も、頑張らなきゃ。 日下部と峰岸と夕飯を食べ終わり、私は帰路に着く。時刻はとっくに22時を過ぎていた。 雨はまだ止まない。でもこんな雨はキライじゃなかった。傘越しに見る雨に濡れた夜空も悪くなかった。 こなたは今、何してるんだろうな。こなたは、何を考えてるんだろうな。 アパートに着き、自分の部屋へ向かう為に階段をのぼる。そこまではいつもと変わらない、日常。 でも、階段を登りきった時、夢なのか、現実なのか分からなかった。 部屋の前にうずくまっている人がいた。それは、見間違えるワケがない、綺麗な蒼髪。 うずくまっていた人が私の足音に気が付き、顔を上げた。 目が合った時、時が止まったと思った。 「・・・こなた・・・」 「・・・お帰り、かがみ。」 想互へ続く コメントフォーム 名前 コメント GJ!(´;Д;`)b -- 名無しさん (2023-01-03 14 39 53)
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私とこなたが付き合い始めてから数ヵ月。 その日、こなたはずっとソワソワしているみたいだった。 「かがみ~、何かして欲しいこととかない~?」 「薮から棒になによ」 「何だって良いじゃないか、かがみんよ」 う~~ん、こなたにして欲しいこと、かぁ……。 「ん~……宿題や受験勉強かな?」 「う゛……私がするんじゃなくて、かがみにしてあげたいんだよね……」 こなたに私がしてもらうことかぁ。 美味しいご飯でも作ってもらおうかな……。 ……でも、最近体重が……。 あんまり重くなって、こなたに嫌われたら嫌だから、我慢しなきゃね……。 「かがみ~、ないの~?」 「そうね、特にないわ」 「それじゃぁ困るんだよ、かがみん」 「なんで困るのよ」 おうむ返しについ聞いてしまう。 「むぅ、かがみは今のままでマンゾクなのかね~?」 「そうね……強いて言えば……」 キ、キスとかしてくれたら、嬉しいけど……。 で、でもそんなこと言えるわけないわ!! 「やっぱりないわね」 ま、マズイわね、顔が熱くなってる……。 こなたに見られたら、また……。 「かがみ、顔真っ赤になってるよ~?何想像してるのかなぁ~?」 遅かったみたいね……。 「な、何でもないわよ……」 「ほらほら、怒らないから、お姉さんに正直に言ってみなよ~」 「アンタみたいな姉をもった覚えはないわよ!」 「あはっ☆」 「『あはっ☆』じゃないわよ。もう、いったい何が目当てなのよ」 絶対なにかあるわね……。こなたが理由もなしに、こんなこと言い出すなんて信じられないわ。 付き合ってからも、こなたはこなたのまま、ちっとも変わってない。 まぁ、そんなこなたが好きなんだけどね……。ってなに恥ずかしいこと言わせてるのよ! 「そんなのないよ。ただ純粋にかがみに、喜んでもらいたいんだって~」 「こなたが?私に?何か裏がありそうね……。ドッキリでした、とかじゃないでしょうね……」 こなたが私に普通に優しくしてくれるなんて初めてだから、なんか恥ずかしい……。 「そんな信用されてないのね、私は……」 「自分のいつもの言動を省みてから、もう一度同じことを言ってみなさい」 もっと、いつも優しくしてよ………。 「そうだね~、目当てがあるって言えばあるかな?」 やっぱりね……。どうせそんなことだろうと思ってたけど……。 「また宿題?それとも寄り道?」 だいたいこのどっちかのパターン。 さ、どっち?私の予想では、ゲ○ズ行こう、ね! 「恋人である、かがみの笑顔を見たいだけだよ」 なぁッ………!? 「こ、こここ、こなぁ……!?」 「呂律がまわってないよ、かがみん」 は、恥ずかしいことを堂々と……!! こなたの顔がニヤニヤしてる……。私の反応見て楽しんでるな……! それはわかってるけど、やっぱり……。 「まぁ、そんなわけだから、遠慮なく言ってよ」 「う、うん…………」 私の完敗……。 「かがみ、ホントにこんなので良いの?さっきも言ったけど、遠慮しなくていいよ?」 「いいのよ、これで」 『こなたと少し散歩したい』 それが、私の頼んだお願い。 こなたと私がいつまでも一緒にいられるとは限らない。 違う大学になったら、今みたいに毎日会うなんて出来ないし……。 それに、もし……こなたのことを信じてるけど……万が一、こなたに飽きられたら……。 そんなときのことを考えたら、それまで少しでも、1秒でも良いから……。 こなたの側にいたい……。 温もりを感じていたい……。 私は臆病で寂しがりだから、いつも嫌なことばっかり考えちゃうけど、こなたが一緒にいるときだけは、それも忘れられる……。 「かがみん」 「なに?」 「今………幸せ?」 「えっ………?」 こなたの突然の意味深長な言葉に、私はこなたの方を見た。 その横顔は、どこか寂しそうで、どこか畏れてて、どこか弱々しかった。 「かがみ、今日は鏡開きの日だよ」 「そうね……」 鏡開きと幸せになんの関係があるの……? そう思ってると、こなたは携帯をポケットから出して、私に見せながら文字をうち始めた。 液晶画面には、こなたの指にあわせて文字が表示されていく。 かがみびらき ピッ かがみ日らき 「かがみ、わかんない?」 「う、うん、ちょっと……」 かがみ 日 らっきー そこまできて、ようやく私は気付いた。 「鏡開きの日は、かがみにとってラッキーな日であって欲しいんだ」 「こなた……」 こなたがそんなこと思ってたなんて……。 私、勘違いしてた……。ごめん、こなた……。 少しの間続く静寂。 それを破ったのは、こなた。 「かがみはいつまでも、変わらないでいてくれる?」 えっ……? 私は、思わず聞き返しそうになる気持ちを抑えた。 ―――こなたが、泣きそうな顔になってるから。 「私の性格、他の人の視線、マンネリ化……」 こなたがぽつりぽつり、と言っていく。 「かがみの気持ちが、もし変わって……私ともう一緒にいれないって言われたら………」 ―――ッ!!? 私は驚いて、声が出せなかった。 そんな私を気にせず間髪をいれないで、こなたはすぐいつものこなたに戻った。 「なんてね~。ごめん、かがみ、ちょっとふざけて言ってみただけだから、忘れてネ」 そうやって笑いながら言うこなた。 でも、強がってるのが分かる。 そっか―――。 こなたも、私と一緒だったんだ―――。 その小さな身体の中に、いっぱい憂いを溜めていたのね……。 不安だったんだ。怖かったんだ。 そんな最愛の人を、安心させてあげたい。あげなくちゃいけない。 私に出来ることって、何があるだろ? そう思う前に、口が開いていた。 「ねぇこなた、私が一番欲しい物、もらっていい?」 「うんうん、良いよ~。今日は大奮発しちゃうよ~?」 「ありがと、こなた」 「それで、愛しのマイハニーの欲しいものは何かな?」 「それは……ね――――」 私とこなたの距離。 それを、0にした。 こなたの驚いた顔がすぐ近くにある。 こなたの顔の温度が伝わってくる。 少しして、私は後ろ髪を引かれる思いで、ゆっくりこなたから離れた。 「か、かがみ……?」 こなたはさっき以上に驚いた顔をしている。 「私は、こなたと一緒にいれるだけで、毎日が幸せで、ラッキーよ」 「え……?」 突然言った私の言葉を理解できていないこなた。 「私も、こなたと一緒だったのよ。 こなたに嫌われたらどうしようって不安だった。怖かった。 でも、こなたはそんなこと考えてなさそうなのに、 私がそんなこと考えるのって、こなたに失礼でしょ? だから、出来るだけ表に出さないようにしてたの」 「かがみ……」 「でも、こなたも同じってわかったら――」 これ以上は言わなくても、こなたならきっと分かってくれる。 「ねぇ、こなた、手繋ごっか?」 「もう仕方ないな~。もう、うさちゃんかがみはホントに寂しがりやなんだから~」 「うさちゃんとか言うな!」 「うひひ、可愛いうさぎさんが寂しがらないように、手を握ってあげますよ~」 そういって、こなたは私の手を握った。 こなたと繋がっている左手は、とっても温かかくて、心地よかった。 「こなた、いつも私の側にいてくれて、ありがとね」 「かがみも、私なんかと一緒にいてくれて、ありがと。ちゅっ」 一瞬だけど、また、こなたと私の距離が0になった。 「も、もう……き、キスするなら、ちゃんと言ってよね」 「ふふ、さっきかがみにやられたからね。お返し。やっぱりデレかがみは可愛いね~」 「バカ……。今度、覚えてなさいよ?」 握られた手から感じる、私たちの繋がり。 今、それはきっと他の誰のどんなものよりも強い。 ――――そう思ってもいいよね、こなた? コメントフォーム 名前 コメント GJ!!(≧∀≦) それと明けましておめでとうございます! -- 名無しさん (2023-01-03 18 36 22)
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【あらすじ】明日はこなたの誕生日。 そして、以前から料理の腕に悩んでいたかがみが一発奮起。 こなたの為に自分の力だけで手作りケーキを作ろうとするが……。 ガチャッ… ゴソゴソ… バタン! かがみ「え~っと…。 これで材料はそろったわね。 苺も、冷蔵庫に長い間入れてただけあってよく冷えてるし、 スポンジやクリームの材料も揃ってるし、これで準備万端ね。」 つかさ「お、お姉ちゃ~ん。」 かがみ「ん? どうしたの、つかさ?」 つかさ「本当にいいの?ケーキ作るの手伝わなくて?」 かがみ「大丈夫よ。この位、ちょちょいと作っちゃうわよ。それに…。」 つかさ「それに?」 かがみ「こなたを見返すいいチャンスだしね。アイツの中のイメージでは、 私は料理とかすると鍋とか爆発させちゃう…ってな感じみたいだから。」 つかさ「う、うん。わかったよ。じゃあ、頑張ってね、お姉ちゃん。」 かがみ「おう、期待して待ってなさい。すんごく美味しいケーキ作るからね!」 30分後…。 かがみ「うわっ!クリームの分量間違えちゃった!」 1時間後…。 かがみ「ん…。なんかスポンジがパサパサしてる…。やり直しかな…。」 2時間後…。3時間後…。 ………そして翌日。 つかさ「…ん! …ちゃん! お姉ちゃん!」 かがみ「う… う…ん…。 つかさ…?」 つかさ「びっくりしたよ~。 椅子にもたれかかったまま寝てたんだもん。 それで、ケーキはちゃんとできたの?」 かがみ「あ、そうだった! 確か、ちゃんと完成させて盛りつけて…。」 つかさ「あ、もしかして、冷蔵庫に入れたとか?」 かがみ「そうそう、確か冷蔵庫に……あった!」 つかさ「わぁ~。美味しそう。よく出来てるね~。」 かがみ「つかさのお墨付きが貰えたからこれで完璧ね。 さてと、じゃあこなたの家に行く準備でもしよっか!」 つかさ「うん!」 そしてその日の午後…。 ピンポーン♪ かがみ「ふぅ~。何とか崩さずに持って来れたわね。」 つかさ「そうだね~。」 ガチャッ! ゆたか「あ、いらっしゃ~い。」 つかさ「こんにちは~。 あれ?こなちゃんは?」 ゆたか「あれ?さっきまで、先に来てたみゆきさんと一緒に居たはずですけど…。」 こなた「(そろ~り、そろ~り。)」 かがみ「全く…。しょうがないわね~。今日くらいは、大人しくしてればいいのに…。」 こなた「か~がみん!(だきっ)」 かがみ「えっ! わわっ!(どさっ)」 つかさ「こ、こなちゃん!?」 かがみ「いつつ…。こらぁ~!いきなり何してんのよ~!」 こなた「うふふ、ただ祝ってもらうだけってのもアレだから、 たまにはパターンを変えてみよっかな~…ってね。」 かがみ「全くも~。びっくりしたじゃないのよ…。」 こなた「いや~、ごめんごめん。」 かがみ「もう…、早く家の中に入りましょ。」 こなた「そだね~。時にかがみさんや。その手に持ってる四角い箱はなに?」 かがみ「ん?ああ、これ? 後で見せてあげるわ。きっと驚くわよ~。」 こなた「ふ~ん…。(ま、大体予想はつくけどね~。)」 かがみ「それより、早く入りましょうよ。」 こなた「あ~い、りょうか~い。」 ※数十分後…。 つかさ「こなちゃん、お誕生日おめでと~!はい、プレゼント!」 みゆき「泉さん 、おめでとうございます。はい、私からもプレゼントです。」 ゆたか「お姉ちゃんおめでと~! はい、プレゼントだよ!」 こなた「お~、ありがと~。わたしゃ幸せもんだよ… あれ?」 かがみ「………(もじもじ)」 こなた「おや~、どうしたのかな~。かがみんや(ニヤニヤ)」 かがみ「うっ…うるさいわねっ。」 つかさ「ほらっ、お姉ちゃん。せっかく用意したんだから…。」 かがみ「わ、わかってるわよ。じゃあ、開けるわよ。(ガサガサ…)」 ボロッ…。 かがみ「え……?」 つかさ「あ……。」 ゆたか「? これって、ケーキかな? 大分崩れてるけど…。」 かがみ「(ど、どうして…? 確かにここに着くまでは大丈夫だったのに…。)」 こなた「だ、大丈夫だよ~。形が崩れてても美味しければ…。ね、かがみん!」 かがみ「(!そ、そういえばさっきこなたに抱きつかれた時に箱が……! で、でも言えるわけないじゃない。それに、こなたのせいになんて出来ない…。)」 つかさ「お、お姉ちゃん……。」 かがみ「………。ご、ごめんね~。実は、ここに来る途中にちょっと潰れちゃってさ~。」 こなた「な~んだ、そうだったのか~。おっちょこちょいだな~、かがみは。」 かがみ「あはは、実はそうなのよ~。あ、ちょっと廊下に出ていいかな? なんか、携帯にメールが来てるみたいでさ~。」 こなた「? いいよ。そのくらいの用なら。」 かがみ「……うん。じゃあ、ちょっと行ってくるね。」 こなた「………(かがみ?)」 かがみ「……。(こなたのバカッ。せっかく私が一生懸命作ったのに…。)」 こなた「かがみ…。」 かがみ「!!! こ、こなた…!?」 こなた「ねぇ、かが…。」 かがみ「ど、どうしたのよ。今日の主役はこんな所にいるもんじゃないでしょ?」 こなた「かがみ…、私の部屋で少し話したいんだけど、いいかな?」 かがみ「えっ…? べ、別にいいけど…。どうして急に?」 こなた「うん。ちょっと、ね…。」 【こなたの部屋…。】 かがみ「で、何の用なの?」 こなた「ねぇ、かがみ…。あのケーキ、潰しちゃったの私なんでしょ…?」 かがみ「!! な、なに言ってんのよ、あ、あれは私がやったって…。」 こなた「…かがみは嘘つくの下手だよね。すぐに顔にでるもん。」 かがみ「………!」 こなた「ごめんね…かがみ。ちょっと調子に乗りすぎちゃったよ。」 かがみ「……うっ…ぐすっ…バカッ…そんな事言うの、こなたらしく…えっ!?」 こなた「(だきっ)」 かがみ「こ…こなた…?」 こなた「………ねぇ、かがみ…。」 かがみ「な、なに?(ドキッ)」 こなた「私のこと、かばってくれてありがとね。これはほんのお礼だよ…。」 かがみ「え…? んっ!?(ちゅっ)」 こなた「……。」 かがみ「(わ、私…。こなたにキスされてるの…? キ…キス…。)」 こなた「…う…。」 かがみ「(こんなに身長差あるのに無理して…。でも、うれしいよ。ありがと、こなた…。)」 こなた「さ、そろそろ戻ろうか。みんな待ってるしね。」 かがみ「う、うん…。」 こなた「それに…。」 かがみ「え?」 こなた「あのケーキ、早く食べちゃわないとね~。 でないとかがみにまた色々言われちゃうからさ~。」 かがみ「な、なんですって~!」 こなた「あはは、やっぱりかがみは、いつものかがみが一番だよ!」 かがみ「あ、ちょっと待ちなさいよ~。(…これからも、ずっと一緒だよ、こなた!)」 コメントフォーム 名前 コメント GJ! -- 名無しさん (2022-12-15 02 26 53) 私は心を奪われた。 -- ぷにゃねこ (2013-01-26 17 59 30) ケーキというより、心をプレゼントしたんだね。かがみんは可愛いなあ -- 名無しさん (2009-12-05 22 20 41)
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私はこなたの家にいた。 「かがみん、大好きだよ。」 「えっ?こなた?」 急に言われた言葉に私は困惑する。 「え?じゃないよ。わたしはかがみんことが世界で一番大好き・・・だ、だめかなぁ?」 こなたは顔を真っ赤にしてうつむいてしまった。 こなたが私に愛の告白をしている? 私はずっとこなたが好きだった。恋人同士になりたいと、ずっとそれを夢見てきた。 それが今、私の目の前にある。 「こなた、わたしもずっと前から大好きだったよ!」 「かがみん、大好き!」 こなたが私にダイブするように抱きついてきた。 そんなこなたをいとおしく思い、私もこなたを強く抱きしめる。 小さくて、やわらかくて、あたたかくて、昇天しそうなほど気持ちがいい。 すると、こなたが、うるんだ瞳で私を見上げてきた。 こなたのかわいい唇が私に迫ってくる。 もしかして、これって・・・ 「こなた・・・」 私はこなたの唇に私の唇を重ねた。 「かがみん。」 「んぁ・・・こなた・・・」 私とこなたの口付けは次第に激しくなる。 「こなた・・・こなた・・・」 ああ、こんなことって、本当に夢みたい。 ・・・夢? ・・・あれ? さっきまで高校にいたハズ。 私は私服を着ている。自分の服装も制服のハズ・・・ 「んぁ・・・夢か・・・」 こなたとの事を考えてたら眠っちゃってたのか。最近寝不足だったしね。 「って、ぬぉ!」 目を覚ますとこなたがあごだけ机に乗せて私を見ていた。 「やぁ、かがみん、お目覚め?」 「な、なんなのよ?」 こなた、なんで? 「なんなのって、待ってたんじゃん。むぅ~」 「なんで?つかさとみゆきは?」 「もぅ、かがみんは寝ぼけてるんだね。二人は先に帰ったよ。みゆきさんは家の用事でつかさは夕食の食材を買いに行くって昼休みに言ってたじゃん。」 「そっか・・・」 「だから帰ろっ」 「うん。」こなたと二人きり、久しぶりかもしれない。 「でも、かがみんの寝顔はやっぱ、かわいいよねぇ~、いいもの見せてもらったよ」 「なぁっ!なに言ってんのよ!」 「照れない照れない。」 「うぅ~うっるさい!」 校舎の外に出るとどんよりと湿った冷たい空気が頬をなでて来た。 あと、十日もしないうちに十一月は終わり、十二月に入る。 もうあと、四ヶ月しかない。 「寒い~。ねぇ、かがみん、コートの中に入れて~」 「なにいってんのよ。あんたコートきてるじゃない。」 「いいじゃん。」 こなたがギュッと抱きしめてくる。 「なっ、ちょっと・・・」 私はさっきの夢を思い出して赤くなる。 「あったかい~、ん~」 こなたは私のコートに頬をすりすりしている。 「ちょっ、やめっ、そこにいると、あ、歩けないからさ・・・」 こなたは真正面から抱きついているので動けない。 「んぁ、ごめん。って、あれ?」 こなたが私の顔を見上げてくる。 うわっ、夢と同じだ。こなたの顔が少しずつ近づいてくる。 「かがみ~、顔赤いよ。熱でもあるんじゃないの?」 こなたが私のおでこに手を当てる。 こなたが私のおでこに手を当てる。 冷たい。こなたの手はひどく冷たかった。 「んぁ~、あったかい。でも、熱は無いみたいだね。」 「こなた、あんた、手、冷たくない?」 「あ、わたし冷え性だからね。ごめん、いやだった?」 こなたは苦笑いをしながら聞く。 「そうじゃなくて、手袋とかは?」 「ん、無いけど・・・」 「じゃあ、私の手袋貸してあげるわよ。」 あんたの手、冷たすぎるのよ。ちょっと、心配しちゃうじゃない。 「え?いいって、かがみの手が冷えちゃうじゃん。」 「平気よ。私冷え性ひどくないし。」 「え~、でも・・・・」 なに遠慮してるのよ。 「なんだ?私のだと嫌なのか?」 「わかったよ。じゃあ、左手のだけ貸して。」 「片方?・・・はい」 私はこなたに手袋を渡す。 「これで、手をつなげば、二人ともあったかくなるでしょ?」 「え?ええ?」 「ん~、やっぱわたしのほうが手が冷たいから嫌か・・・」 「いやっ、そうじゃなくて・・・」 「ん?じゃあなんで?・・・あ、そっか、かがみったら、恋人だと思われるとか心配してるんだ~」 「そ、そんなんじゃないって」 「大丈夫だよ。たまにあの子達百合っぽいとか思うことがあるけど、実際にはほとんどそういうのって無いしね」 それって、どういう・・・ 「だから。」 そう言ってこなたに私の手を握る。 やっぱりこなたの手は冷たかった。でも、なぜか私はぽかぽかと暖かくなってくるような気がした。 「あっ、ところでさ~」 「ん?」 「なんの夢見てたの?」 「えっ?」 「いや、寝言でわたしの名前を呼んでからさ、どんな夢を見てたのかなと思って・・・」 「いやっ、それは・・・」 あんな夢を見てたってばれたら私・・・あぁぁぁぁぁぁぁ 「えと、どこまで聞いてたの?」 「えと、どこまで聞いてたの?」 「名前呼んでたとこしか聞いてないけど・・・」 「そっか・・・」 私はため息を付く。 「なに?その意味深な反応。愛の告白でもしてたのかな~?」 「そんなわけ無いでしょ!」 こなたはなんでこういうことを堂々と聞けるんだろ?やっぱ、脈ないのかな? 「そうだよね~でも、夢の中でも怒ってるだなんて、かがみ凶暴www」 「・・・・。ねぇ、こなた。」 「どしたの?かがみん?」 「もし、本当に愛の告白してたとしたらどう思う?」 夢では私じゃなくてこなたからだったけど・・・ 「かがみん?」 もう時間は少ない。 「私さ、ずっと思ってたんだ。」 でも、もう二年以上一緒にいる。十分以上の時間をかけたハズだ。 「私、こなたが好き。」 これでだめなら、きっとあきらめるしか無い。 「え・・・・?」 空気が一瞬、凍りついた気がした。 こなたは私と繋いでいた手を離し、私へと向きかえる。 こなたの顔にはあきらかな困惑と驚きが広がっていた。 「な、なにいってるの?かがみ?」 「だから、私はこなたのことが本気で好きなのよ。」 こなたの顔がみるみるうちに青ざめていく。 やっぱり、だめだったんだね。 「お、おかしいよ。私たち女同士だよ。あ、ありえないよ・・・」 「だって、漫画とかラノベとかにだって・・・」 「二次と三次は違うよ」 こなたにそう言われるとは思わなかった。 「ごめん。かがみ・・・」 そう言うとこなたは左手にはめられていた手袋を付き返し、走っていってしまった。 私は・・・どうすればいいんだろう? 翌日、私はつかさに風邪だと言って学校を休んだ。 これから、どうやってこなたに接して行けばいいのかわからない。 あの別れ方だから、もう顔を合わせることも無理なのかもしれない。 もしかしたら、これで私たちの友情も終わってしまうかもしれない。 そんなことを一日中考えながら、結局、何もすることが出来ずにその日は終わってしまった。 一日あけた次の日、私はつかさと共に家を出た。 12月の第二週は期末試験だし、受験ももう間近だからこなたのことばかり考えて、うじうじと休んでるわけにも行かない。 私はつかさと一緒にこなたをドキドキしながら待っていた。 こなたがどう接してくれるかとても不安だったからだ。 やっぱりこなたとは友達のままでもいいから一緒にいたい。 「こなちゃん、おはよ~」 つかさがいちはやくこなたの姿を見つけ、あいさつをする。 こなたは眠そうに両手で目をこすっている。こなたはやっぱりかわいいなと思う。 「オッス、こなた。」 私も一歩遅れて、出来る限り前のようにあいさつをする。 すると、こなたは私の姿を気づき、ビクッと肩を震わせる。 「お、おはよう。」 こなたは少しこわばったような笑顔で言う。 その表情を見て、私の胸がズキッと痛む。もう私の前でこなたは以前のように笑ってくれることは無いのだろうか? 「こなちゃん、何が元気ないね。寝不足?」 こうしてこなたの落ち込んだ表情を見ていると、一緒にいるだけで私はこなたを傷つけているように思えてくる。 「え?あ、うん。ちょっとね。」 もしそうなら、私はもう、この場所にいていい人間じゃない。何より私がいたくない。 「今日は4時間ぐらいかな?」 こなたは苦笑しながらつかさと話している。どちらにしろしばらくはこなたに会うの控えよう。 「すごいね。こなちゃん。私には・・・・」 私はこれ以上こなたに嫌われたくない。 その日から私はこなたの教室に行くのを止めた。 こなたたちといると話ばかりして勉強が出来ないから、そう言って私はこなたから逃げた。 自分のクラスには峰岸やみさおがいるし、勉強にかまけていれば一時的にでもこなたのことを忘れることができた。 卒業まであまり無い中、二人と一緒にすごすのも悪くない。 テスト期間に入る頃になるとこなたは私と一人ですれ違うたびにビクッと反応するようになっていた。そのとき、私は本当に嫌われてしまったんだなと確信した。 そうして、時は過ぎて行き、テスト週間も終わった。 そして、その間、こなたがわざわざ私に会い来る事は無かった。 「おねぇちゃん。なんで今日先に帰っちゃったの?」 つかさが怒った顔で私に問い詰めてくる。めったに怒らないつかさが怒っていた。 今日、テストが終わった日。私達は四人で大宮にでかける約束をしていた。 テストが始まる前、つかさに半ば無理やりに約束させられた。それを私はドタキャンして先に家に帰ってしまったのだ。 「最近こっちに来ないんだから今日ぐらい約束守ってよ。こなちゃんだってすごく楽しみしてたのに」 私はいらいらした。私は堂々とこなたに会いに行けるつかさとは違うのよ。 「うるさいわねぇ、そんな暇は無いのよ。あんたもそんなことしてないで勉強しなさいよ。」 私より成績よく無いくせに・・・ 「おねぇちゃん、どうしたの?最近変だよ。ずっと、いらいらしてる。」 「それは受験が近いから、もう邪魔しないでつかさ。」 もうほっといてくればいいのに 「おねぇちゃん、たまには休まないと・・・」 「うるさいなぁ、なんなの一体?」 「なんなのって、みんな心配してるんだよ。」 嘘ばっか・・・そしたら、こなたが何も話しかけてこないわけ無い! 「う・ば・・か」 「え?なんて言ったの?」 「嘘ばっかって言ったの!」 「嘘じゃないよ。おねぇちゃんは知らないかもしれないけど、こなちゃんなんておねぇちゃんを心配してずっと落ち込んでるんだよ。」 つかさは何もわかってない。それは心配してるんじゃない。私がこなたを裏切ったからだ。 「だからさ、今度みんなと一緒に遊びに行こうよ。」 「いいわよ。そんなの」 だから、もうその話は止めにして。しつこい。 「なんで?じゃあ、こなちゃんのためだと思って、こなちゃんずっと楽しみにしてんだよ。」 バシッ 気づくと私はつかさを張り倒していた。左手が痛い。 「お、おねぇちゃん・・・?」つかさは尻餅をつき、頬押さえて、うめくように私を呼ぶ。 事態の大きさに気づき私はあわててつかさに駆け寄る。 「ご、ごめん。つかさ、大丈夫?」 「大丈夫だよ。」つかさはにっこりと笑いかけてくれる。 ホント、私は何してるんだろう? 「って、あれ?おねえちゃん、泣いてる。」 「え?」 私は自分の頬に触ってみる。何かが指に触れる。 その瞬間、私の目から涙がとめどなく溢れ出してきた。 「な、なんで?私泣いてるの?」 涙はいくら止めようとしても止まってはくれない。私の目からぼろぼろと涙が流れ出てくる。 私はつかさに抱きしめられる。 「おねぇちゃんもう大丈夫だから。だから、ね。」 「ぁ・・うぅ・・・ゎぁぁぁぁ」 「こなちゃんと何があったの?」 「も、もう私どうしていいかわから無くて・・・」 テスト返却もおわり、三年の私たちは今日を境に一足先に冬休みに入る。 あのあとつかさから聞いた話ではこなたが一緒に出かけるのを楽しみしてたのはやっぱり本当で、でもその反面、そのことを不安がってたりもしてたらしい。 そしてつかさはギクシャクしたまま四人で遊んで友達関係に戻る前に、やっぱり一度ちゃんとよく話したほうがいいと言ってきた。 なんならつかさはこなたと話し合う機会を自分がつくってもいいとも言っていたけれど私は断った。やはり、こういうのは自分でやらなきゃいけないと思う。 でも結局、私は今日までこなたに話しかけることが出来なかった。 今にも、雪が降ってきそうな曇り空を誰も居なくなった教室で私は眺める。もうあれから約一ヶ月。ずいぶんと遠いところにきてしまったような気がする。 私はそっと携帯電話を開け、こなたのアドレス張へたどり着く。 過去に何回もやった操作。つかさに言われた日から何度もたどり着いたその画面。それなのにずっと最後のたった一つのボタンが押せなかった。 こなたを裏切って友達という関係を壊した私が友達に戻ってなんて言うのはただのわがままなのかもしれない。 でも、どんな形でも、どんななにわがままでも、やっぱり私はこなた一緒にいたかった。 こなたに付き返されたあの手袋。今度は付き返されないように、そう願い、その手袋で最後のボタンを私は押す。 「みん♪みん♪みらくる♪みくるんるん♪みん♪みん♪みら・・・」 こなたの着信音が静かだったはずの教室にこだました。 「みん♪みん♪みらくる♪みくるんるん♪みん♪みん♪みら・・・」 こなたの着信音が静かだったはずの教室にこだました。 振り向くとそこにはこなたがいた。 「もしもし、かがみ?」 耳に当てた携帯から、直接こなたから、こなたの声を聞いた。 「もしもし、こなた?」 「うん。そうだよ。」 「なんか、ひさしぶりにこなたの声を聞いたような気がする。」 「うん。私もひさしぶりにかがみの声を聞いた。」 こなたはゆっくりと近づいてくる。 「私さ、やっぱ冬休みに入る前にこなたと話しておきたくて。」 「うん。私もかがみと直接話がしたかった。」 「そう。。。」 パタン こなたが携帯の画面を閉める。 「先にさ、謝っていいかな?」 「な、なんで?」 「だって、やっぱ、ひどいこと言っちゃったじゃん。」 「そんな謝る必要ないって!一般的に見れば普通の反応だしさ!急に言ってびっくりさせちゃったのは私だし。」 「でも、かがみずっと怒ってた。」 「ちがっ、怒ってなんか(無い。ただちょっと悲しかっただけ。)」 「・・・・かがみん。私、かがみがいなくなって気づいたんだ。やっぱ、私はかがみがいないとだめだよ。」 こなたは私の手が届くぐらい近くいた。 「だからさ、すこしぐらいなら私をかがみんが好きにしてもいいから、もう無視しないでよ。」 急にこなたが私にガシッとしがみついてきた。 「む、無視なんかしてないわよ。って、いう・・・」 「無視してたんじゃないの?」 こなたは少し目を見開いて驚いた表情で聞いてくる。 「なんで、そうなるの?」どこをどう見たらそうなるんだ? 「だって、いくら話しかけようとしても目をそむけるし。」 「あれは私がこなたに嫌われてると思って・・・」 「あの時は驚いたけど、嫌いになるわけ無いって!」 「そっか、ありがと。」 私と一緒でこの一ヶ月、こなたも悩んでた。私とどうすれば一緒にいられるか悩んでくれていた。それだけで私はとてもうれしかった。私はこなたを包み込むように抱きしめる。この一ヶ月がただのたちの悪い悪夢だったように思える。 この一ヶ月がただのたちの悪い悪夢だったように思える。 「それにしても好きにしてもいいって・・・」 「かがみんが私のこと嫌ってないなら取り消すヨ。もしかしていろいろ期待したりしちゃった?」 「なっ!」いろんろって・・・ 「かがみん、真っ赤。でも、ほんとかがみはいじりがいがあるよね。」 「なにぃ!?」 「わぁ、かがみん、こわ~い。」 「コイツ、ムカツク!」こういう時までこいつは・・・ 「・・・でもさ、前みたいに戻れたね。」 「え?」 「かがみんにそっち気があるなら私、これからギャルゲーで一生懸命勉強するよ。かがみんのこと好きだし。」 「なっ?そ、そんなことしてる時間あるなら受験勉強しなさいよね!私がいない間さぼってたなんてことないわよね?」 まったく、そういうはずかしいことをあんまストレートに言うな。 「あははははh・・・」 こなたは急に走り出す。ちょっ、マジっすか? 「こらぁ~にげるなぁ~!」 追いかける私から自然と笑みがこぼれる。これからこなたにいろんなことをみっちり教えてあげなきゃね♪ コメントフォーム 名前 コメント GJ! -- 名無しさん (2022-12-23 23 50 43)
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◆あらすじ無verはこちら 1-63氏 かが×こな前編 (鬱要素/救済あり) かがみの目の前で事故に合ってしまうこなた。こなたを失ってから、かがみが彼女に対する気持ちを自覚したその時、(…キタコレ)という言葉が頭に響く。二人の甘いひととき。 かが×こな後編 (鬱要素/救済あり) こなたが目覚めた時、6枚ものでっかい翼を持つあの人に、究極の選択を言い渡される。一方、告別式の最中、かがみはこなたへの強い想いを募らせて涙を流す。その時… …もしも、こなたが原作版と入れ替わったら? 前編 柊姉妹の誕生日なのに、かがみから高価なプレゼントをもらってしまい、困惑しながらも喜ぶこなた。翌日、学校でこなたはかがみに屋上に呼び出される。 …もしも、こなたが原作版と入れ替わったら? 後編 体育の時間、意識が遠のいて保健室で寝ているこなたの唇に妙な感触が…。濃厚で、情熱的なかがこな話。 1-80氏 無題 ゲームセンターで遊ぶこなたとかがみ。今日はカップルの日で、キスシーンをプリクラで取ると限定版フィギュアをもらえると聞いたこなたは早速実行しようと言う。 1-166氏 お見舞い 夏カゼをひいてしまったこなたの元に、かがみがお見舞いに来る。おかゆを作ってもらい、なんだかしんみりしてしまうこなたに、かがみは優しく介抱する。甘えるこなた。 誕生日 明日のこなたの誕生日のために一人でケーキを作ろうと頑張るかがみだが…。部屋のなかでいちゃつく二人。 耳 学校で耳について雑談する中、こなたがかがみの耳たぶをふにふにし始める。人目を気にしない行動をするこなたに、かがみは怒りつつも… 夏の日の思い出 かがみが、自分の机を整理している時に見つけた1枚のカード。それは、幼少の時に出会った初恋の人からもらった物だった。つかさにその昔話を聞かせる。 1-176氏 催眠術 学校で、こなたの催眠術によって思ったことが口に出てしまう術にはまってしまったかがみは、自分の想いはぶちまけてしまう。でぃーぷなキス多め。 無題 こなたへの恋を自覚してしまったかがみが、こなたのバイトのコスプレ喫茶へと連れていかれる。かがみがこなたに衣装室に連れ込まれた時、こなたが言ったのは彼女への愛の言葉。 1-316氏 かがみが残してくれたもの(前編)(死人あり・鬱/救済あり) 大学生のこなたの話。高校の時にいなくなってしまったかがみを、思い出す回想。死人・鬱要素あり。 かがみが残してくれたもの(後編)(↑の続き) 弁護士を目指して大学で勉強するこなたは、その道に疑問を持っていた。偶然会ったみさおと筑羽へと向かい、願いの叶うベンチに書かれたかがみの言葉に、こなたが新たな決意をする話。死人・鬱要素あり。 卒業したら・・・ 図書室で勉強する二人の話。受験勉強の中、進路について不安を抱えるかがみは、こなたの呑気さに不満を募らせる。しかし、かがみが聞いたこなたの言葉は彼女の思いとは裏腹なものだった。友情寄り? 1-472氏 万引き(いじめ/多少救済あり) こなたが万引きをして、クラスメートからいじめを受ける話。 二人だけの空間 かがみが、こなたと二人だけの勉強会をする話。ひざまくらをして、こなたは寝てしまい、かがみが意識してしまい、キスをしてしまう。 さんにんきりでなにしてる 明日はこなたの誕生日。しかし、かがみもつかさもみゆきにも避けられているようで、一人疎外感を感じてしまうが… 1-500氏 1巻86p『秘密の小箱』より 原作の漫画をこなかが風味にアレンジ。柊家で、こなたはかがみの携帯を見ようとして、かがみは慌てて隠そうとするのには理由があった。 3巻47p『広く狭い』より 原作のアレンジ。夏、柊家で勉強会の最中、こなたに押し倒されて抱きつかれてしまい、驚きあせるかがみ。 ラストサマー・ホリデー(夏の終わり) 柊家にて。かがみがこなたと夏の終わりを感じる曲について語る。「夏休み」や「少年時代」という曲を聞かせられると、かがみは寂しさと怖さを感じてしまう。その後、自転車の上で、二人一緒に歌を唄う。 夜更けに降る雨 かがみが、夜中にふと人恋しさを感じて、こなたに電話をしようとすると… 1-636氏 かがみの誕生日 柊姉妹の誕生日、こなたは想い人への独占欲を感じ、みゆきに嫉妬心をめぐらせてしまう。前半は、原作の別解釈。後半はだだっ子で甘えんぼのこなたとかがみの愛の時間。 1-651氏 初デート かがみが、クラスの男子から手紙を受け取ったことを目撃してしまうこなた。かがみは、こなたにデートに着いてきてほしいと頼むが…。ケンカあり。その後日談も収録。 小なたまとめ その1 小なたまとめ・その1。住人の雑談。(当時放送されてた)アニメについて、同性婚、ドイツ、卒業前、身長差とキスの仕方、かがみの日記、当時出ていた公園の4人のイラストについてのこなかが議論と小ネタ。 その2 小なたまとめ・その2。一時間レス禁止、ポッキーゲーム、こなかがスレのつかゆき初フラグ、こなかが攻守論争、アニメ話など。 その3 小なたまとめ・その3。Sに目覚めてしまった暴走かがみ、アニメ話、かがみの恋愛感について住人の雑談、二人で同じ大学を目指してその結果、こなたに近づく一つの手…など。
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パタン。 そう、音を立てて扉が閉まると、後には、気の抜けたような静けさばかりが部屋に残って、何だか……物足りない。 そして、そう思っている自分に気が付いて憮然とするのだ。 アイツ――泉こなたが、私――柊かがみにとって分かち難く結び付いている大きな存在である、というその事実に。 ~~夢で逢えたら~~ こなたが帰った後はいつも嵐が過ぎ去った後のようで、急にやることがなくなった私は、他にやることを探す気力も無く、退屈を持て余したまま床にゴロリと寝転がる。 ぼんやりと天井を見上げると、そこをスクリーンにして、こなたの顔が浮かび上がる。私をからかってくるこなた、アニメやゲームの話題で一喜一憂するこなた。しばし追憶に身を委ねていると、不意にアイツの声が聞こえた気がして、ハッとした。 でも、こなたは帰ったんだから当然、何処にもいなくて、私は、ため息を吐きながら、また、ふてくされる。 この気持ちを何て言うか、知ってる。寂しい・・・こなたがいなくて。認めるのは、癪だけど。 少し顔を横に向けると、そこにはさっきまでこなたが使っていたクッションが。何の気無しにそれを引き寄せて体を埋める。 温かい。まだちょっとこなたの温もりが残っていて、仄かに、こなたの匂いがした。 しばらく体を預けていると、何だか、私より頭一つ分くらい小さいアイツに包まれているようで、安心する。そんな私に、睡魔が降ってくるまでには、そう時間はかからない。 まどろみに抵抗することなく、私は、ただ、この心地良さに全てを委ねて、夢の世界へ落ちていく。眠りにつく寸前、また、こなたの声が聞こえた気がした。 夢は記憶。そう、聞いたことがある。なら、これは私の思い出? 見慣れた景色、見慣れた校舎、見慣れた・・・。私は自分のクラスにいた。 ノートを整理して、プリントを纏めて、誰かが来るのを待っている。 手を止めて、窓の外を見た。 桜の花びら舞う季節。 南中している太陽は眩しくて、思わず目を眇めた。 私は1人、待っている。 誰が来るのか私には分かっていた。きっと、その内、扉を開けて、アイツはこう言うのだ。 ――かがみ様~! かがみ様のクラス、世界史の宿題出たー? ……やっぱり。私は苦笑すると、振り返り。 ――出たけど。言っとくけど見せないからな。 すると、こなたは大げさに慌てながら私の腕を掴んで。 ――そ、そんなシンラツな! ……クスッ。こなたの接近を内心くすぐったく思いながら、でも、顔にも声にも出さない。 ――当たり前だ、そんな毎回たかられちゃ適わないわよ。 せいぜい仏頂面を作って、こう返すだけ。 ――えぅぅ~……。 こなたの困ったような顔を暫く楽しんで、その額を指先でチョンと突いてやる。 ――嘘。きっと1人じゃやらないだろうから、ね。 こなたは一瞬キョトンとして、私と、私の机の上を見比べて、握る腕に力を込めると、桜よりも可愛く、太陽よりも眩しい笑顔を浮かべた。 ――あぅーん。だからかがみ大好きだよ~! その無邪気さに心奪われて、私は、何を言おうとしたのか。 私が口を開こうとして、その瞬間、風が吹いて、巻き上げられた桜の花びらが視界を遮って、気がついたら、広い、広い草原に私達は立っていた。 ――行こっ、かがみ。 こなたが手を差し出す。私は、その手を取る。いつもこう。こなたは、私を引っ張ってくれる。 何処へ? 天を仰げば、やっぱり太陽は輝いていて、でも、何故だろう。少し、肌寒いかな。 こなたは私を連れて歩く。向かう先はこなた行きつけのアニメショップか、それともちょっと怪しい本屋か。 それでも、いいかな。こなたと一緒なら。 ――かがみ、楽しそうだね。 知らず、頬が緩んでいたらしい。ニヤニヤとこちらを見上げてくるこなたに見つめられると、顔が熱くなってくる。 ……どうしてこの子はこう、人の表情を読むのが上手いかな。 こういう時、何かを言うと墓穴を掘る事は学習しているつもりだ。でも、そうは思っていても言葉はまるで生き物のように口から勝手に飛び出していってしまう。 ――べ、別に、そんなんじゃないわよ。ただ、今日は何処に連れて行かれるのかなって……。 ――何処に、行きたい? 不意打ちだった。 ニヤニヤ口を消して、真顔になって。ただただ真剣に、こなたはこちらを見上げてきていた。 ――かがみは、何処に、行きたいの? ――いいよ。かがみが行きたいなら。何処にでも。 気がつくと、こなたは白いワンピース姿で、私の知る限りこなたはこんな格好をしていた事はない。 でも、そのこなたの格好はどこかで見たことがあって。それが、以前見せてもらったこなたのお母さん――泉かなたさんの姿と重なっていることに気付く。 そう思ったら、目の前のこなたが、急に儚く見えた。 人の夢と書いて、儚い。 ちょっとでも身動ぎすれば、ちょっとでも触れてしまったら……壊れそうで。 眠りに落ちる前、こなたがいなくなって凄く寂しかった事を、思い出した。 ――こなたが居る所がいい。 口から出たのは、そんな言葉だった。 こなたは、そんな私を見上げて、微かに息をつくと。 ――じゃあ、行こ。 再び私の手を引いて歩き始めた。 草原は太陽に照らされて、草は青々と茂り、空はどこまでも高く、風は澄んで冷たかった。 繋いだ手の温もりが、この世界の温かさだった。 このままこなたと一緒に辿り着いたら、少しは自分の心を認めよう。そう、思った。 ――かがみ……。 こなた……。 ――かがみっ……。 こなた……。 「かがみっ!」 「あれ……?」 薄くぼやけた視界に、自室の天井が映った。 だけど、今度はこなたの顔が映るんじゃない。 そこに、こなたが居る。僅かに、焦りを含んだ表情で。 こなたは、私を連れて来てくれた。こなたが居る所に。 「かがみ、布団もかけないで……熱が――」 こなたの声が耳に真綿をかませたようにぼんやりと聞こえる。でも、そんな事はどうでも良かった。 すっかり冷めてしまったクッションを放ると、こなたの腕を掴んで引き寄せる。 抱きすくめた小さな肢体は、どんなクッションよりも柔らかくて、温かい。 ……寂しいのは嫌だ。 そんな子どもみたいな考えは熱が成せる業なのだろうか。 辿り着いたから、認めよう。自分の心を。 伝えよう、こなたに。 「……こな、た」 開いた唇は小さな指先にふさがれて。 「後で。いつでも話せるから」 私を見つめるこなたは、いつもより大人びて見えた。 そうか。いつでも話せるよね……。 「だから、今は休んで。かがみ」 こなたは、私の腕をしっかりと掴んでいてくれる。 また、夢で……逢えたら……いい、な……。 「寝ちゃった……。まったく、クーラーつけた部屋で布団かけなかったら風邪引くよ。って、かがみ~ん? ちょっとそんなに抱きしめられると軽く痛いんですけど……もしも~し? あの、段々力入ってません? ちょっ、痛い、痛いってば! かがみ!?」 「こなちゃん、忘れ物見つかった……」 「つ、つかさ、ヘルプミー!」 「私は何も見てません。つかさです。つかさです……」 「あ、あ~っ!? 行かないで助けてよぉ! かがみ、痛い……いや、どこに手を入れてる、ソコは……あぅっ!?」 「ムニャ……こなた……」 コメントフォーム 名前 コメント GJ!!(^_-)b -- 名無しさん (2023-05-15 17 04 42)
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つかさと一緒にこなたの家に泊まりに行った時に起こった一瞬の出来事……。 そう、本当に一瞬の出来事だった。 明かりが消えた部屋の中で私は目を見開いて天井を凝視する。 なかなか眠れない…。 その原因というのが夏特有のうだるような暑さ。 そのせいなのか、眠気が全く来ない。 体を横にして隣にいるつかさを見てみるといつもどおりぐっすり眠っている。 今度は上体だけを起こしてベッドで寝ているこなたを見ると何度も寝返りを打ちながら寝ていた。 やはり、二人とも起きていない。 私もさっさと寝ようと思い、また暗闇の中、天井を見ながら眠気が来るのを待っていると、 その時、事故は起こった。 こなたがベッドから落ちてきたのだ。 私とつかさは布団なので、ベッドとはちょっとした段差ができてしまう。 しかも左から、こなた、私、つかさの順で寝ているため、 当然、こなたがベッドから落ちれば私の上に落ちてくる。 私は避けることもできず、こなたを体全体で受け止める。 その時に、強い痛みとともに唇に違和感が残る。 反射的に閉じてしまった眼を開けてみるとこなたの顔が視界いっぱいに私の目の前にあった。 そう、私たちは……キスをしてしまったのだ。 -サマー・デイズ- 終業式が終わって早一週間が経ち、夏も本番を迎えてきた。 太陽はサンサンと輝き、蝉の鳴き声が降り注ぐ。 そんな蝉たちの鳴き声を全身に浴びながら私とつかさはこなたの家に向かっていた。 「今日も暑いね~」などという日常会話をつかさとしながらこなたの家に向かう。 そもそも、こんな暑い中、こなたの家に向かう理由。それは、夏休みだから泊まりがけで遊ぼうという こなたからの提案がきっかけである。 まぁ、今日はこなた一人だけになってしまうというのもあるけど…。 こなたが言うには、おじさんは原稿を届けに行くらしいが、連日徹夜したためか 向こうで一泊していくということらしい。 ゆたかちゃんはというとみなみちゃんの家にお泊まりだという。 ちょうど、こなた一人になってしまったわけだ。 それで、泊まりがけ遊ぼうというのだ。 よくあるパターンである。 少し歩いたところでこなたの家が見えてきた。 家の前まで行き、インターホンを押す。 数秒ほど待っているとドアが開き、中からこなたが顔を出した。 「おっす、こなた」 「やふー、二人ともいらっしゃい。」 いつもの挨拶を済ました後、私たちはこなたの部屋へと移動する。 こなたが部屋に入るのに続いて私たちも中に入る。 部屋に入った瞬間、熱気が体全体を包み込んだ。 思わず口から「うわっ!」と声が漏れてしまう。 その声を聞いたのかこなたが苦笑を浮かべつつも理由を話し始めた……。 「いやぁー、昨日まではエアコンがしっかり動いていたんだけどね~」 どうやら、こなたの部屋にあるエアコンは夏の猛暑の中、ほぼ毎日活動していたためか 壊れてしまったらしい。 修理してもらえるのは一週間後。この時期はエアコンの修理で かなり混んでいるらしく、いつもよりも修理が遅れるのだという。 こなたの部屋の隅には扇風機が設置されていた。 扇風機は『強』に設定されているためかブーンという荒い音を立てて首を振っている。 そんな扇風機の前までつかさがやってきて、 「あ゛~」とやり始めた。 「つかさもそれやるよねー」 こなたがアニメのキャラがプリントしてあるうちわを持って仰ぎながらベッドへと横たわる。 「うん、扇風機があったらなぜかやっちゃうよね~」 そんな会話に私がいつものようにツッコミを入れる。 「そんなの普通やらないわよ」 「お姉ちゃんも今朝やってたってお父さんが言ってたよー」 「なっ!」 つかさの意表をついた台詞に固まってしまう。 それを見て、こなたがいつもの調子で私をからかってくる。 「かがみんはやっぱりかわいいねぇー」 「う、うるさいわよ」 そんな言葉しか返せない。 いつものパターンだ。 このあとも、雑談やらゲームやらをしていたせいか、 いつの間にか時間は6時を過ぎていた。 時計を見た後こなたが言う。 「じゃあ、そろそろご飯作ろうか」 「あ、こなちゃん私も手伝うよ」 つかさに続いて、私も……と言いかけようとしたが、それよりも先にこなたが口を開いた。 「かがみは部屋で待ってる役だからね~」 こなたはそれだけ言うとつかさと一緒に部屋を出て行ってしまった。 確かにこなたの言うとおり料理に関しては待ってる役なのかもしれない。 仕方ないからラノベでも読んでるか…。 それから20分が経った。ものすごく暇だ…。ラノベを読み始めたが今日に限ってなぜかつまらなく感じる。 結局、ちょっとだけならと思い台所へと足を運ぶ私。 「こなた、やっぱり私に手伝えることないか~?」 私が台所に来たのを見た瞬間、こなたは面白い玩具を見つけたような顔になった。 なんとなく、いやな予感がする。 「やっぱり、かがみはウサちゃんだね。寂しいからこっちに来たのかな?」 予感は的中。実にこなたらしい発想である。引っ掛ってしまった自分が情けない。 「おまっ…まさか、それ言うためにわざわざ部屋に居ろって言ったのか?」 「おぉ、かがみも鋭いね。いや~、かがみなら絶対来ると思ったからね。でも、夕飯作るのを手伝いに来てくれたのは嬉しいんだけどね~、実はもう終わったんだよね」 こなたは苦笑を浮かべつつも私に言う。 「なんだ、私が来た意味無いじゃない。それにしても、早いじゃない。何作ったのよ」 「みんな大好きチキンカレー! ちなみにつかさも手伝ってくれたから いつもより早く出来たってわけだよ。」 「お姉ちゃんごめんね。まさか、こんなに早く出来るとは思ってなかったから」 つかさが申し訳なさそうに言う。 「別に誤ることでもないわよ。それより早く食べましょ。」 「じゃあ、つかさちょっとお皿出してー」 こなたはつかさにそう言って炊飯器を見た途端に固まってしまった。 私が「どうしたのよ?」と声をかけるが反応しない。 何度か声をかけたところでやっと口を開く。 「…………忘れた。」 声が小さくてよく聞こえなかったため聞き返す。 「え? ごめん、もう一回言って。」 今度はこちらを向いてこなたは、はっきりこういった。 「ご飯、炊くの忘れた」 たった一言であった。 そして、しばし沈黙。 最初に口を開いたのは意外にも、つかさだった。 「こなちゃん、大丈夫だよ。今から炊けばいいんだし。それに、チキンカレーは煮なおせば大丈夫だよ」 つかさに続いて私も口を開く。 「つかさの言うとおりだよ。炊いている時間なんてそんな長くないんだし お風呂にでも入ってれば炊き上がってるわよ」 気が付けばこなたはもう開き直っていた。 まったく、こなたらしい…。 「そうだよね。よし! じゃあ、お風呂入ろうか」 「あんたって開き直り早いわねー」 「じゃあ、お風呂だけど3人一緒に入ろうか」 こなたは顔をにやにやしながらとんでもないことを言い始めた。 「あんたは子供か。」 「なんて、冗談だよ。さすがに家の風呂じゃ高校生3人はきついよ。でも、かがみが寂しくてしょうがないんだったら一緒に入ってあげてもいいよ?」 「寂しいわけあるか。」 何でこいつはいつもこういう恥ずかしい台詞を次から次へと言えるんだろうか。 そんなことを考えているとつかさが割って入ってきた。 「えっ…、一緒に入んないの?」 「つかさ……。」 お風呂に入った後、ご飯はちょうど炊けていた。 それからみんなでチキンカレーを食べて、再びこなたの部屋へと移動する。 夜とはいえど、やはり夏は夏である。 こなたは部屋に入るや否や扇風機のところに行き、『強』のスイッチを押す。 時計を見ればもう10時を過ぎていた。 「ちょっと布団持ってくるから待っててね」 こなたが部屋を出て、それから少し経つと敷き布団を2枚持ってきて それをベッドの脇に敷く。 「こなたにしては寝るの早いんじゃないの?」 私はこなたに疑問を投げかける。 「いや、これならいつでも寝られるからね」 「あぁ、そういうことね」 そんなことを話しているとつかさがあくびを一つする。 「私もう寝るね~、おやすみー」 つかさはそれだけ言うと布団に横になってしまった。 数秒後にはもう寝息を立てていた。 「かがみ~、つかさはこんなに早くに寝て何で次の日は起きるのが遅いんだろうね?」 「そんなの私にだってわからないわよ。」 「つかさも寝ちゃったし、私たちも寝るとしますか」 それだけ言うとこなたは部屋の電気を消した。それを確認した私は寝床に入る。 だが、いつもより寝るのが早いせいか、それとも暑さのせいなのか、 なかなか寝付けずにいる。 私は暗闇の中こなたに話しかける。 「こなた?」 「……」 そうやら寝てしまったらしい。こんなに寝るのが早いってことは、昨日、ネトゲーでもしてたのか…? 学校に行く前の日もこのぐらい早く寝れば遅刻なんかしないで済むのに……。 それから何分経っただろうか、未だに寝れないでいる。 その寝れない原因、それはこのうだるような暑さ。 かなり暑い。時間が経つにつれて暑くなっている気がするのは私だけだろうか…。 寝る前にこなたが付けた扇風機がなんとか頑張ってはいるが、本来、風を送るものであって 部屋の温度を下げるものではない。 風は来ても生温い風だけだ。 寝返りを打った拍子につかさを見てみるとぐっすり寝ていた。 寝ることに関してはつかさはすごいなと感心しつつ、今度はこなたを見てみる。 暑さのせいなのか寝返りを何度も打っている。 ちょっとだけ誰かが起きていることを期待したのだがやはり二人とも夢の中である。 私もさっさと寝ようと思い、天井を見ながら眠気が来るのを待っていた。 その時だった。 本当に一瞬だった。 寝返りを打った拍子に落ちたのか。 こなたの小さな体が私の上へと落ちてきた。 当然、避けられるわけもなく こなたの体は私の上に着地する。 その時に体に強い痛みとともに 唇に押しつけられた柔らかい感触。 反射的に閉じてしまった眼を開けてみると、そこにはこなたの顔が 視界いっぱいにある。 そう『キス』という状態である。 ベッドから落ちた衝撃で目が覚めたのか、こなたは顔を朱に染まらせながら「うわっ!」という小さな悲鳴をあげて 私の上から退く。 私もやっと状況がつかめたのか顔に血が上る。そして、こなたと同時に起き上がった。 「こっ、これは! こなたがベッドから落ちてくるから……。」 いきなりのこと過ぎて私の口から出る言葉は相手を責めるような言い方。 しばしの沈黙……。 扇風機の音がやけにうるさく感じるのは気のせいだろうか。 先に沈黙を破ったのはこなただった。 「かがみ……怒ってる?」 こなたは俯いたまま私に言う。 気まずい雰囲気だったためか、こなたは私が怒ってると解釈してしまったらしい。 「別に怒ってなんかいないわよ。事故だったんだし…。」 キスしてしまった恥ずかしさからなのか、何故か声が小さくなってしまう。 「かがみは……ファーストキス…だった?」 今にも消え入りそうな声で私に訊いてきた。 「そんなの初めてに決まってるじゃない!」 未だにキスすらしていなかった恥ずかしさからなのか、今度は少し声が大きくなってしまう。 「かがみんは初めてのファーストキスの相手が私で嫌だった?」 またもや質問である。 こなたの顔をよく見ると、いつもの猫口はなく、真剣なこなた。瞳には涙を溜めている。 いつも一緒にいるのに、私が見たことない表情だ。 そう思うと何故か胸が締め付けられる…。 「何でそんなこと聞くのよ」 私は逆にこなたに質問を投げかける。 「だって……私のせいで……。かがみはそういうの気にすると思って…」 そこまで言うとこなたは静かに泣き始めた。いつも一緒にいて泣いているこなたを見るのは初めてだ。 また、私の知らない表情。どうしてなのか、胸が締め付けられる。 「こなたとキスしたことが嫌だなんて言ってないでしょ、それにファーストキスなんてどうでもいいわよ。」 小さな赤ちゃんをあやすようにこなたを抱きよせて背中を摩ってやる。 「かがみ……ごめん…なさい」 「ほら、最初から怒ってなんかないんだから泣かないの。こなたに泣いた顔なんて似合わないわよ。」 何故かは知らないが私のほうが泣きたい気分だった…。 それからどのくらい経ったのかは知らないが、こなたの背中を摩っていたらいつの間にか寝てしまったらしい。 起きた時には外は明るくなっていた。 気が付けばこなたと私は抱き合ったまま寝ていた。 なぜか恥ずかしくなってくる…。 事故とはいえ、キスしちゃったんだ。こなたと……。 それにしても、こなたの髪…すごくいい香りがする。 「あれ…かがみん、おはよー……ってなんで私、かがみんの布団で寝てんの!?」 「それは、あんたが昨日あのまま寝たのが悪いんでしょうが」 私はこなたにため息交じりに言う。 それを聞いて思い出したのかこなたは「あっ」と小さく声を漏らした。 「思い出したよ…。だけど、なんで、かがみまで一緒に寝てるんだい? しかも、私のこと 抱いたまま…。」 「それはっ、私もそのまま寝ちゃって…。」 「とか言いつつも私のことを抱いてるかがみ萌え~。」 それをこなたに言われ、ハッとなって起き上がる。 「う、うるさいわよ!」 やはり、こんな言葉しか返せない自分が情けない。 「かがみ~顔、真っ赤だよ」 こなたは微笑しつつ言う。 くっ! 昨日のことは、もう開き直ってる…。 だけど、そんなこなたを見てなぜか安心する。 やっぱり、泣いているこなたよりこうして 笑っているこなたのほうが好きだ。 「ねえ、こなた」 「ん? なに、かがみ」 「もう、泣いたりするんじゃないわよ。」 「……なっ!」 声をあげて赤面するこなた。 「へぇ~、こなたでも照れたりするんだ」 私がそれを言うとこなたは頬をぷぅーっと頬を膨らましてそっぽを向いてしまった。 そんな姿を見ると何故か勝った気分になる。 「こういうのはかがみの役なのに」 「何で私の役なのよ」 不貞腐れて頬を膨らますこなたが何か可愛い。 しかし、何かを思いついたのか、またいつもの猫口になった。 「ねぇ、かがみん」 「なによ」 こなたは親指を立ててとんでもないことを言った。 「かがみのファーストキス、ゲットだぜ!」 きっと私の顔は真っ赤だと思う。 やっぱり、こなたには勝てない…。 私はそんなことを思いながら、私をからかう無邪気なこなたを見た…。 お姉ちゃんたちの声で目が覚めた…。 だけど、何か私が入っちゃダメな気がするのは私だけ…? 「…いつ『おはよう』って言おうかな」 あっ! こんな時はゆきちゃんに助けてもらおう。 メール送信! あれ? なんで送れないの…? あっ! ゆきちゃん海外旅行だったんだ! 「どんだけ~」 コメントフォーム 名前 コメント GJ!!(^_-)b -- 名無しさん (2023-05-15 09 10 03) そんなことでいちいちめーるおくるなよつかさ!!! -- 名無しさん組長 (2009-09-14 23 54 49) こなちゃん萌え☆ -- 名無しさん (2008-09-25 23 29 12) GJです!これで初投稿? 普通に俺よりうまいですww 固定名使ってるのも珍しいですねぇ~ まぁお互いにがんばりましょ♪ -- naniw (2008-08-29 20 43 28)
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…どうも最近こなたが私によく懐いてくる。 前々からその徴候はあったけど、私に合うとすぐに寄ってきてぺたぺたくっついてくる。 悪い気はしないけどね。 …べ、別にこなたのことが気になってるわけじゃないんだからねっ! しかも、最近は以前よりさらに仲良くなってきて、こなたの懐き具合がさらに強くなってきている。さすがにちょっと恥ずかしいけど。 …べ、別に嫌じゃないんだからねっ…!/// 朝。私とつかさが駅でこなたを待っていると、こなたが物凄い勢いで走ってきた。 そして、地面を蹴り、驚くべき跳躍力で跳ねた。 「か~がみぃっ!!」 そう言ってこなたが跳んできたので、私はこなたのサイコクラッシャーアタックを受けとめる。 私の首から鈍い音が聞こえたが、こなたが抱きついてきたという恥ずかしさと嬉しさ(べ、別にこなたに抱きつかれたのが嬉しいってわけじゃないんだからねっ!)で特に気にしなかった。 で、その残った勢いで私達は抱き合ったまま、10mほど転がり続ける。 こなたは体が小さい為、ダメージは全て私が負った。 「おはよっ!かがみ!」 私は朝一番からヘッドダイビングしてきて、私の体を傷だらけにしたこなたに言ってやった。 「おはよっ!こなた!」 こうして私の朝は始まる。 2時限目が終わった後、こなたが私のクラスにやってきた。 「かがみぃ~~!!!」 そう言って腕に思いっっきりしがみついてきた。なんだか腕が「ばきめきょ」という音をたてたが、こなたがしがみついてきたという恥ずかしさと嬉しさ(べ、別にこなたに抱きつかれたのが嬉しいってわけじゃry)で特に気にしなかった。 「かがみ、私宿題やるの忘れてきちゃったの~!見せて~!」 こなたは涙目で私の方を向きながら、お願いしてくる。 「もう!全くあんたは…しょうがないわね~」 私は、自分の腕が『違う』方向に向いているまま、宿題をしぶしぶ教えた。 みさおとあやのがなんだか、私の肩を見ながら心配しそうな顔で見ている。 「こ、これは丸写しってわけじゃないから、いいのよ!それにクラスが違うし、見る先生も違うから大丈夫よ!」と言った。 二人は納得した(ような)顔でその場を去っていった。 昼休み。いつも通り私はつかさやみゆきとお昼ご飯を食べる為に、B組にやってくる。 え?こなたはって?べ、別にこなたと一緒に食べたいからここに来てるんじゃないんだからねっ! 教室に入ろうとすると、こなたが「わ~い、かがみが来た~!」と言って、 なんの助走もつけていないのに、真っすぐ私の方に跳んでくる。 私はこなたを受け止める。なんだか肺がつぶれたような衝撃があったけど、こなたが『飛んで』きたという恥ずかしさと嬉しさ(べ、別にこなたに抱きつかれたのがry)で特に気にしていなかった。 「もう…いつも来てるじゃない」と優しく言いながら、私の体は廊下に飛び出し、 窓をぶち破り、校庭に落ちていった。 それから戻ってきた記憶がないけど、いつも通り、教室で私は後頭部から血を流しながらお昼ご飯を食べる。私の一番好きな時間だ。 つかさとみゆきが、なぜか『可哀想な目』で私を見ていた。しかし、「何かあったの?」「別に」というやりとりだけで終わった。なんなんだ一体。 こなたはいつも通りチョココロネを持ってきている。私はというと、今日はめずらしく私が豪華な弁当を作ってきていた。 こなたがその弁当を見て言った。 「わ~かがみの弁当なのに、すごい豪勢だね!」 「わ…悪かったわね!」 「ねえ~かがみん、今日はお弁当交換しようよ~」 「いやよ。あんたにもちゃんとした『ごはん』はあるでしょ?」 「えぇ~!かがみ~ん。今日だけでいいからさぁ~、おねがいおねがい!」 こなたが私にスリスリしながら言ってくる。 「ちょっ…くっつくな擦りよるな寄り添うな抱きつくな!」 「わ…分かったわよ。しょうがないわね…!今日だけよ!」 結局、私は折れた。 「やった~!だからかがみ大好き~!」 こなたは私の胸に勢いよくしがみついてきた。あばら骨かなんかが粉々になったっぽい音がしたけど、こなたがしがみついてきたという恥ずかしさと嬉しさ(べ、別にこなたがry)で特に気にしてはいなかった。 6時限目、私のクラスは体育の授業で校庭にきていた。 校庭の、ある場所に血溜まりがあったので皆少し気にしているようだったが、 私は特に気にならなかった。どうせ誰かが鼻血でも出したんでしょ。 今日はハードル100m走。はあ…走るのか。後頭部から何か赤いものを流しながら、私は気だるげにそう思った。 なんだか体の調子が良くない。寝不足ね。 そして、私が走る番になった時、 「かがみ頑張れ~~!!」というこなたの声が聞こえた。上を見ると、教室からこなたが叫んでいる。 「は、恥ずかしいから、そんなこと言うなぁっ!!」 私はハードルを跳びながら走り始めたが、もう少しでゴール…という時にハードルにひっかかって転んでしまった。 痛た…こなたに恥ずかしい所を見られちゃったわね。 教室の方を見上げると、こなたが心配してる顔をしていた。 刹那、私の元に…青い髪の少女が舞い降りてきた(…飛んできた)。 私は慌てて受け止めようとする。 そして、無事こなたは着地した。私の体にダブルインパクトをかまして。 それで結構いろいろ喰らったと思うけど、こなたが心配して来てくれたという恥ずかしさと嬉しさ(べ、別にry)で特に気にしてはいなかった。 「かがみぃ!大丈夫っ!??」 「やぁね、ちょっと転んだだけよ。心配しないで」 すると突然こなたは、なんかすごいことになってる私の体を抱き上げ、「保健室に連れてくね!」と言って、私は保健室に連れてこられていた。 こなたはすごく心配している。 「かがみ…!急いで手当てしなくちゃっ!!」 「大げさね…大したことないわよ。それにもう授業終わるから大丈夫だからね。…でもありがと、こなた。心配してくれて!」 「かがみぃ…!」 こなたが抱きついてきた。ぎゅうと強く抱きしめてくる。 私の体のあらゆる箇所が崩れゆく音がしたけど、こなたが抱きしめてくれたという恥ずかしさと嬉しさ(べry)で特に気にしてはいなかった。 私はぐにゃぐにゃになっている腕っぽい腕でこなたを優しく抱きしめた。 ありがとね、こなた。 帰り道。今日はつかさとみゆきは用事があるということで、こなたと二人きりで帰っていた。 なぜか自分の体が歩きにくい気がした。 「…まさか、あんたがあんなに慌てるなんてねぇ」 私はニヤニヤしながら、からかうように言った。すると、こなたは頬を赤く染めながら言う。 「だ…だって、かがみが心配になったんだもん。もし…かがみに何かあったら困るよ!」 「えっ…?」 「かがみ…」 その瞬間、こなたは私の肩をつかんで、道の脇にある塀に思いっきり打ち付けて、ほっぺたにキスをした。 私の体は、まあ、その、なんかいろいろなったけど、こなたがキスしてくれたという恥ずかしさと嬉しさ(ry)でそれどころではなかった。 「かがみ!ずっと…一緒だからね!」 こなたが自分の家の方に走っていった。 私の後ろは、(なぜか)塀が砕けててところどころに赤いものが付いている。 そこで私は思った。 「私…こなたに恋してるのかもしれない…こんなにドキドキするなんて…」 私の影は、見慣れない物体の形を映していた。 その日の夜、ベッドに入っても、こなたのことがずっと気になったままだった。 でも、私はとても幸せな気持ちだった。 「これからも毎日こんな日が続いてくれたらいいな…」 …そうつぶやいて私は眠りについた。 (↑死の意味ではない) コメントフォーム 名前 コメント GJ!笑 -- 名無しさん (2022-12-21 19 45 52) こなた体小さい割に強そう藁 -- 名無しさん (2009-08-20 16 34 47) かがみん いつか 本当に 深い眠りにつきそう… -- ラグ (2009-02-06 12 59 40) ちょっぴり手直ししました。文章自体はいじってませんがw -- 5-974 (2008-12-25 12 49 40) カオスカオスww -- 名無しさん (2008-10-28 14 50 21) かがみのツンデレのレベルがあるかに上がっているwwww 笑い死ぬかと思ったwww -- 名無しさん (2008-06-08 16 47 56) なんかこなたが怖い… -- 名無しさん (2008-05-12 22 11 28) ヤバいw笑い死ぬかと思ったwww -- 名無しさん (2008-03-31 14 11 10)
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375 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2008/07/21(月) 00 00 19 ID JJpiolvW 「大学でまた新しく友達作らなきゃいけないのよね。 大丈夫かしら」 「だいじょぶだよー、かがみんは一人になんてならないから」 「あんたがいるから、ってオチはなしよ」 「……あれ? かがみ様、私だけじゃ不満ですか?」 「そ、そんな訳ないでしょーが!」 376 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2008/07/21(月) 00 06 06 ID VkZFz15I かがみどころかこなたまで振り回すような、すっごい友人ができたりしてw 377 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2008/07/21(月) 00 18 00 ID 5zh9FULl なにかと「こな×かが」でネタにしたがる、ひよりのような人とかwwwww 378 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2008/07/21(月) 00 42 34 ID JJpiolvW ついでに小ネタ。前半みなゆた。 みなみ⇔かがみ の呼称不明。 「こなたお姉ちゃんがね、お姉ちゃんとか私とかを好きになる同い年の人は ……その、ロリコンなのか、って話をしてたんだ」 「ゆたか…… ごめん」 「みなみちゃんは大丈夫だよ。 お姉ちゃんはそう言ってたけど、 ロリコンって、子供をだまして誘拐しちゃうような人のことでしょ? みなみちゃんはそんなこと絶対にしないもん」 「うん。 それは、絶対、ない」 「それに、他にもいるから大丈夫だよ。 ほら、お姉ちゃんと付き合ってる――」 ――後日、学校にて―― 「あの、すみません」 「ん、おはよう、みなみちゃん。 今日はどうしたの?」 「柊先輩に、お聞きしたいことがありまして」 「分からないことがあったら、何でも教えてあげるわ」 「突然で申し訳ないのですが。 その、私って、ロリコン、なんでしょうか」 「なっ!?」 「私とゆたかの関係はご存知だと思いますが…… ゆたかを好きになるのは、悪いことですか」 「どどどうして私に聞くのそんなこと! いや、何もももんだいはないと思うわよ? だって、それでみなみちゃんがロリコンって言われるなら、私も」 「柊先輩、も」 「な、何でもないわ。 とにかく、大丈夫よ。 もしあなたがゆたかちゃんを好きで好きでたまらなくても、 急に抱きしめて襲いたくなっても、あの青い髪を舐め回したくなっても、 アホ毛を引っ張ってみたくなっても」 「あの」 「え、な、何かしら?」 「ゆたかの髪は青くありません。 それと……アホ、毛? 何でしょうか、それ」 「あっ、いや、その」 「やふー。 あれ、珍しい組み合わせだね。 何の話してたのかな? かな?」 「こここここなたっ! ねえ、私ってロリコンじゃないわよね?」 「いきなりだね。 どうかな」 「お願いだから、否定して!」 「いやー、でも、かがみんはそう言われてもしかたないと思うよ。 私とキスするたびに、『身長差があるとなんだか興奮するのよね』とか言うし、 貧乳はステータスだって前言ったら、すっごくうなずいてたじゃん。 手をつなぐ時も、『本当にこなたの手って小さいわね。 でも、それがかわいいのよ』とか、さ。 それに」 「ちょ、恥ずかしい話はストップ! 人前で言うな!」 「……柊先輩、面白い人ですね」 「待って、誤解しないで、ねえ」 「私は……まだ問題なさそうです。 参考になりました。 ありがとうございます」 「そんな目で見ないでよっ、みなみちゃん! 私はロリコンじゃないんだから!」 「かがみん、いい加減認めようよ。 昨日は私に『これ以上背が伸びませんように』って」 「うるさいうるさいうるさい!」 385 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2008/07/21(月) 02 26 58 ID JJpiolvW 再び小ネタ。再びロリコン。 途中からかがみがぶっ壊れます。 「ニュースでよくあるけど、怖いよね」 「ん、つかさ? どうしたの」 「小学校の先生とかが子供の裸の写真を撮ったりするのって、よくあるでしょ」 「あー、確かに怖いわね。 そんな犯罪者に教わってた子供達も泣くと思うわ」 「どうして、子供を好きになるんだろうね。 そういう人たちって」 「まあ、いろいろな理由があるんじゃないか?」 「たとえば……」 「小さい子は大人の言うことを聞きやすい、とか、力で勝てる、とか。 まあ、でも、元々そういうのが好きな人ってのもいるのよね」 「小さい子供が、好きな人?」 「うん。 まあ、犯罪さえ起こさなければ、ねえ」 「でも、確かに子供ってかわいいと思うな。 砂場で遊んでるのを見ると、私も幼稚園の頃に戻りたいな、なんて」 「つかさはもう高校生でしょ。 そんなことを考えてる暇があるなら勉強しなよ」 「そう思わない? お姉ちゃん」 「まあ、そうね。 子供が無邪気に遊んでるのを見ると、一緒に遊んであげたくなったりするわね」 「だよね」 「何年か経つと、その子供らしさもなくなるのかなって思うと、ちょっと悲しいかも」 「でも、みんな成長するってことだよ。 私なんて全然大人になれてないから、それもいいと思うよ」 「うん。だけど、正直なところ、私は小さい方がいいの」 「子供の頃が懐かしくなる、ってこと?」 「ちょっと違うな。 小さいと、動きがぴょこぴょこしててかわいいじゃない」 「そだね」 「手の届かないところで背伸びしたりする一生懸命なところも」 「子供らしいよね」 「声が高いのもかわいいし、元気でやんちゃだし」 「うん」 「胸がちっちゃいし、肌も赤ちゃんみたいにすべすべで、触るとしっとりしてるし」 「う、うん」 「抱っこすると足が浮き上がるし、顔を下げれば全身が見つめられるし。 でも、ただの子供じゃダメなのよ。 そういう体験ができないから。 私も犯罪者になっちゃうわ」 「お姉ちゃんはそんなことしないよ、ね、たぶん」 「その点、こなたは全部そろってるだけじゃないのがすごいのよ。 子供っぽいってだけじゃ意味がないの。 私の言うことを分かってくれて、たまに積極的になってくれて」 「え、えーと」 「オタクな話を聞かせてくれて、時々いきなり抱きついてくれて、それから」 「お姉ちゃん?」 「何? つかさ」 「…… 私が話してたのは、その、確か…… ニュースのことだった、かな」 「ああ、そうね。 でも、私もそういう人の気持ちはちょっとわかるわ。 一度好きになっちゃうと、倫理観が飛んじゃうのかも」 「そ、そうなんだ」 「でも、手を出さなきゃいいんじゃない? 趣味があるってだけじゃ法律では縛れないわけだし」 「お姉ちゃん、こなちゃんに…… もう、手を出してる、よね?」 「ち、違、ただ単にじゃれ合ってるだけよ! こなたがかわいいから、ついやっちゃうのよ」 「もしかして、こなちゃんの裸の写真とか」 「そ、それは…… まだ早い話だから、ね、つかさには」 「どんだけー」 387 名前:ちなみに、12-676 投稿日:2008/07/21(月) 02 40 06 ID JJpiolvW おまけ 「柊先輩」 「どうしたの? みなみちゃん」 「新しいユニット、作りませんか」 「ユニット?」 「キャラクターソングの」 「ああ、そういえば、『胸ぺったんガールズ』とか、あったわね」 「それです。 そこから抜けたいんです」 「なるほど。 気にしてたんだっけ」 「胸の話はいいとして……新しいユニット、組みませんか?」 「私と? 面白いネタ、あったかしら」 「ユニット名は」 「うん」 「『ロリコン帝国☆ビショージョ大好き』です」 「……。 つっ込みたいところが山ほどあるんだけど、どういうことかしら?」 「その通りじゃないですか、先輩は」 「いや、みなみちゃんはその名前でいいの? 本当に?」 「胸のことを……言われる、よりは」
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技名 ASIDEMATOI/床置き一回転飛行機 演技者 ASIDEMATOI/床置き一回転飛行機 説明 けん先を向こう側に向けて床の上に置き、けんを引っ張り上げて一回転飛行機の回転でさす。 備考 置いたけんの向きが逆だと裏飛行機の向きで回転します。 タグ 飛行機 コメント 名前